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バイオリンと外宇宙の話 vol.2

町田樹さんとKバレエ・「マダム・バタフライ」の話

台風すごかったですね〜!
幸い我が家周辺は停電も断水もなかったのですが、川の氾濫で大変なことになっている地域の皆様、心からお見舞い申し上げます。

さて、実は台風の前日、東京文化会館にKバレエの新作「マダム・バタフライ」を見に行ってきました!
台風の日と次のマチネは休演になったので運良かったです。

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カーテンコールは写真撮影可だったのですよ♪

Kバレエの熊川哲也氏の作風は、ロイヤルの影響が強いマイム多用の物語バレエなので、実は今回のマダムバタフライも行くつもりなかったのです。(どちらかというとエイフマンバレエみたいな方が好みな私)

ところが、先月のダンスマガジンで町田樹さんと熊川氏の「マダム・バタフライを語ろう」という対談記事がのりました!(しかも8ページもっ!!)

ダンスマガジン201910

ほらね〜表紙にもスペシャル対談ってしっかり書いてあります!

対談内容は、町田さんがKバレエのリハーサルを見学して、マダム・バタフライのバレエ化するにあたっての苦労とか、音楽の使い方とかはたまたフィギュアスケート論にいたりました。
大変興味深かったです。

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もともと熊川さんはフィギュアのエキシビション大会の審査員をつとめたことがあり、昔から町田くんを知ってたんですよね。
その時も「一篇のショートムービーを観るかのよう」と褒めて頂きました。(^^)
そして、町田さんが熊川氏の影響を多大に受けていることはスケートファンには周知の事実。
いんや〜対談実現して良かったね町田さん!
熊川氏も、プロになってからの町田さんの作品をしっかり見ていただいたようでとても嬉しいです〜。

で、町田さんがおすすめなら〜と、久しぶりにKバレエに足を運んだという次第です。(わはは)

さて、ここからはバレエの感想です。
まずこのプッチーニの「蝶々夫人」というオペラ、グランド・バレエ化するにはオペラの通りの音楽を使えない。

これが「カルメン」だったらそのまま使えるんですが、プッチーニだとアリアのナンバーを並べて劇が進行するのではなく、劇進行にそってテーマがライトモチーフみたいに散りばめられていたりする。ワーグナーの影響かわかりませんが。

なので、熊川さんもマエストロ氏も、かなり曲の構成や編曲に苦労されたでしょう。(対談でもその点触れられていました)

感心したのは、出だし「君が代」から始まり、プッチーニの「武家の運命のテーマ」につながっていく編曲。
紗幕の向こうでは、幼い蝶々さんが武士だった父親の切腹を見ている。そして、その後遊郭の遊女たちの手招きする方へと歩いていく。(短い時間で蝶々さんの運命を語っています)

その後、すぐに舞台はアメリカに。星条旗よ永遠なれのアメリカ国歌。
物語のテーマが2つの国の文化の対立だと鮮やかに提示している点、大変感心しました。
ここのところはドヴォルザークの音楽を使っています。
ピンカートンとケイトがここで出てくるわけですが、まあここは少し長さを感じたかな。

その後日本の遊郭に舞台を移します。
なんで原作通り芸者じゃないの?と思ったけれど、まあ視覚的に芸者さんだと地味かな〜とも思い納得した、というかさせられました。(笑)花魁道中が出てきて、なかなか良かったです。

ピンカートンと蝶々さんが初めて出会うシーンを作ったのも、効果的でわかりやすい演出だったと思います。

2幕目は蝶々さんの結婚式から始まり、「初夜のパ・ド・ドゥ」、場面変わってピンカートンが去った後。
この、オペラで言う2幕目以降が、わたしには少し物足りなかったです。
多分オペラの見過ぎだとおもいますがw

蝶々夫人の話は、基本的に悪人が一人もいない話です。(ピンカートンは悪人でなく軽薄で過ちを犯す普通の人)
つまりスカルピアとかイアーゴがいない、善良な人々しかいないのに文化と文化の衝突で悲劇が起こるという話だと思います。

たとえば、オペラではシャープレスなんて本当にいい人なんですよね〜。バリトンなのに(笑)
結婚するピンカートンに忠告もし、ただの現地妻である蝶々さんに心から同情して忠告し、破綻したあとピンカートンに怒りをぶつけるという。こんなアメリカ総領事いませんよねw
それが、このバレエだと、ただ蝶々さんに手紙を渡すだけの役になっていたのが残念。
あと、ケイトとかも本当にいい人なんですが、こちらもバレエではあまり性格が描けてなかったかな〜。

結果、市井の善良な人々の間で起こる悲劇という、オペラで感じるカタルシスが欠けていたかな〜と感じました。
踊りまくるところは本当に良かったんですが、終盤ドラマが動くところで舞踊ではなくマイムを多用したところも少し残念でした。

最初に父親の切腹を見ていたときと同じように、蝶々さんは自害し、目撃者である息子は短刀を持って舞台後方へ歩いていくところで幕。

いろいろ書きましたが、全体的に良く練れていて良い舞台でした。
花魁道中で高下駄をトウシューズで表現したり、黒子を使ったり、ボンゾーを武家の誇りある生き残りとしたところ、ヤマドリさんを日本陸軍の将校に読み替えたところなど、特に美術演出面で感心した公演でした。
熊川氏、本当に才能がありますよね!

町田さんのおかげで普段だったらおそらく見なかったであろうものを見られたということで、ありがとうを百回。

Tag : 町田樹 
    15:53 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

バイロイト音楽祭2019 ワーグナー 「タンホイザー」

この前の日曜日の深夜、今年のバイロイト祝祭劇場での新演出・タンホイザーを放映してました。
ゲルギエフの指揮ということで前から楽しみにしていたのですが、演出がトビアス・クラッツァーというトンデモ演出のかたなので、どうなることかハラハラドキドキだったのです。

が、これが本当に面白い演出で。いや、もちろんトンデモ演出だったのですがw、去年放映されたローエングリンとかトリスタンとイゾルデとかが「ハア?」としか言いようがない演出だったので、このタンホイザー久々の私的大ヒットって感じです。



出だし、ヴェーヌスブルグの音楽に乗ってシトロエンで疾走する4人組

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何でも「移動式サーカスのメンバー」だそうで、タンホイザーはピエロの格好をしてます。運転手&座長はパンクな格好のヴェーヌスなのね。

ここで、原作にないキャラが二人登場。
ブリキの太鼓の小人オスカルくんと、黒人のオネエ、ドラッグクイーンのル・ガトー・ショコラちゃん。
ちなみにル・ガトー・ショコラは役名だけでなく芸名でもあるそうです!

道中色々あって、何もかも嫌になって逃げ出したタンホイザーは、気絶しているところを自転車に乗った牧童(笑)に助けられ、なんとバイロイト祝祭劇場に連れてこられます。
どうもタンホイザーはじめヴォルフラムもワルターも、すべての登場人物はこのバイロイトで働く歌手たちらしい。
ここで、この演出は「メタ・歌劇」とか「メタ・タンホイザー」とか、「バイロイト祝祭劇場の物語」だということがはっきりするという仕掛け。

タンホイザーを追いかけてきたヴェーヌス、オスカルくん、ショコラちゃんの3人が劇場に到着して第一幕終了。

いやね、夜ふかしするつもりなかったんだけど、一体これからどうなるんだろうとワクワクし、つい最後まで見ちゃいました(笑)

このメタ・シアターの演出は2幕目で最高に発揮されます。



幕が上がる前からステージに白いフレームが作られています。その上のスペースで楽屋裏で起こっていることを同時に白黒の映像で流す仕掛け。

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舞台下部(白いフレームの中)では歌手が今現在リアルタイムで演じているのですが、実はそれは演じられた役=虚像であって(白いフレームはテレビ画面の枠のように感じられます)、実は歌手の本当の真実は上に流れる白黒の映像(もちろん過去に収録したもの)という。

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追っかけてきた3人組、開幕ラッパを吹くあのベランダからはしごで侵入(笑)
ワーグナーの革命時代のスローガン「欲する自由、行動する自由、楽しむ自由」という標語をベランダに掲げます。

で、なんと現地観劇された方の話によると、2幕おわって休憩で外に出てくると、実際にベランダにはしごと標語が掲げてあったそうな!
中庭の池ではオスカルくんとショコラちゃんのパフォーマンスもあったそうですよ〜。
まさにまさに、メタ・シアター!!

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2幕途中、タンホイザーがキレて他の歌手と本気で喧嘩をおっぱじめる所から実像と虚像が入り混じります。
ヴェーヌスの歌とともに3人組が登場!
ヴァルトブルクとヴェーヌスブルグがなんと一堂に会するという快挙(笑)

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舞台上が大騒ぎになったところで、なんとカタリーナ・ワーグナー登場。(ワーグナーのひ孫さんで現バイロイト総監督)警察に110番。
タンホイザーはローマならぬ駆けつけた警察へしょっぴかれていきます〜。



3幕目はだいたいどの演出見てもダレるところなんですけれど(合唱くらいしか動的なドラマがないためか)、この演出ではブリキの太鼓のオスカルくんが歌わない役ながら「傍観者」として、そこに起こる静かなドラマを冷静に見つめ、あるときは登場人物に同情し、共に悲しみ、感情を増幅すべく機能していて大変効果的でした。ブリキの太鼓の映画でも、オスカルくんは歴史の傍観者でした。

全体的に、単純に演劇としても面白く、演奏も良かった。
といっても、最初は演出ばかりに気を取られて演奏まで気が回らなかったんだけどw

随所に笑いも盛り込まれていて、例えば巡礼の合唱・バイロイト詣のお客さんが暑いのでパンフレットでパタパタ仰いだりw(開演前の客席の皆がやっていたこと)、舞台裏でショコラちゃんがティーレマンの写真の前でうっとりしたりw(観客は大爆笑)

なにより奇抜に見えてしっかり音楽に合っている、音楽を疎かにすることがないあたり素晴らしいと思います。2回見て、よく練られた演出だと確信しました。
このクラッツァーさん、別のところでも以前タンホイザーやっているそうですが、今回はバイロイトで上演することを意識して全面的に変えてきたのですね〜。

しかし、3幕目の最後のライトが消えるとブーイングとブラボーが半々くらい(笑)
特にゲルギエフと演出スタッフはブーイング多かったですね。
ゲルギエフは直前にお母様が亡くなられて、初回はキャンセル、2回めから振ったらしいです。準備不足だったのかな?
それはともかく歌のない演技だけのショコラちゃんにブーイングが出たのはひどいと思ったなあ。だって、演出家の言うとおりに演技しただけじゃんね。

この演出に一つ難があるとすれば、オリジナルを知らなくてはパロディーは成り立たない(コンテキストが紐付けられない)ことかな。
初めてタンホイザーを見た方には、何が面白いかさっぱりわからないかもしれないです。ブリキの太鼓のオスカルくんもそうかもしれない。ま、そんなに歌詞とも乖離してない演出だとは思いましたがね〜。

バイロイト、NHKプレミアムシアターで毎年一つはやっていただけるので、5本に1本はこういう名作に巡り会えてうれしいです。
ぜひ来年はリングの新演出を4晩連続で〜!(難しいかな?)
    14:07 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

エイフマン・バレエ

4年間すべての遊興費をフィギュアスケートにかけてきたのですが、押しがプロも引退しちゃったためにw元の嗜好に戻るべく、久々にバレエ見に行きました。

エイフマン・バレエ

ロダン〜魂を捧げた幻想〜



実はこのエイフマン・バレエ、21年ぶりの来日!
前回来たときはレニングラード・バレエ・シアターという団体名でした。
実はこの時NHKで放送された「チャイコフスキー」という作品が大変私のツボにはまり、21年経ったんですが未だに覚えてるくらいです。(VHSビデオで録画したのでもう見られませんが)

で、今回の来日、絶対行くぞ〜と楽しみにしておりました。

昨日が「ロダン」東京初日。

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いや〜すごかった!
なんでも女子は身長173センチ以上、男子は184以上じゃないと入団できないそうで(汗)
スタイル良すぎのダンサーばかり(しかし身長はみなが高いと舞台じゃわかりませんねw)

そして、そりゃー1番テクのある人はボリショイとかキーロフに行くのでしょうが、そこはやっぱり層の厚さ。ロシアバレエダンサーならではのアクロバティックな高いリフトや開脚。コール・ド・バレエもさすがのレベル。

そして、何よりもエイフマンの演出。
スピード感ある場面展開、装置の素晴らしさ、照明のセンス。
写真にあるロダンの「地獄の門」が暗闇から出てくるところなど、おお〜って感じでした。
さらに、彫刻をダンサーを使って表現する所、いろいろな工夫があって目からウロコ。

ドラマはしかし、「ロダン」というより「カミーユ・クローデル」って題名にしたほうが良いかもですね(笑)
ロダンはなんかダメダメな人でした。(このバレエではね)
英語の題名だと「Rodin,Her Eternal Idol」となっていて、こっちのほうがピンとくるかなあ。

カミーユ・クローデルは映画を見損なっちゃってるんですが、このバレエではすごく攻撃的な感じ。戦う女。
ロダンの奥さんとの三角関係とか、カミーユが狂っていくところとか、なかなか内容的に重たいんですが、コール・ド・バレエを効果的に挟んで(これがわりとザ・ロシアバレエ)エンターテイメントとして飽きないように作られていたり、音楽も耳馴染みの良いわかりやすいものを選んでいたりして。
エイフマン・バレエが興行的にも成功しているのに納得です。

そうは言っても、2時間途切れなく見せ場が続くので、かなり疲れましたが…

NHKのカメラが入っていたのでプレミアムシアターでやるかもしれないですね。
楽しみ2倍〜って感じです!

    12:15 | Trackback : 0 | Comment : 2 | Top

氷上の王ジョン・カリー ジャパンプレミア

熾烈なチケット争奪戦を経てゲットした「氷上の王 ジョン・カリー」ジャパンプレミア。

行ってきました〜!!

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仕事を終えて気の早いことに早速新宿に向かったのですが、恐るべきことに軽く道に迷いましたw
昔は毎日のように通ってたのになあ。

で、腹ごしらえをして、これまた気の早いことに6時半ちょっと前には新宿ピカデリーについちゃったのですが、映画館はまるでアイスショーのように、9割方女性客の人だかり。
(私のように)気の早い方ばっかり。

なんだかロビーが人で一杯で異様な雰囲気です。
開場するとすぐお土産のプレス冊子などを頂いたのですが、嬉しいチラシも入っていました。

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町田樹さんの決定版作品集!!
10月発売〜〜っ!!

いや、嬉しいのですが、反面スケーターとしての特集号はこれが最後だな〜と思うと寂しくもあり。
ちょうど引退1周年の頃に出版されるのですね。


さて、映画の感想です。
(以下ネタバレを含みます)




ジョン・カリーは昔から好きでYouTubeで見ていたのですが、私の好きなプログラムはあまり入ってなかったです。
After Allとか、ノクターンとか、スケートの歴史(マイアベーアのスケートをする人々の曲)とか、題名は忘れちゃったけどタンバリン持って踊るやつとか…
画質が悪いせいかもしれないですね。

演技の映像が細切れで、一つのプログラムを全部見せるところがなかったのが少し残念かな。
でも、沢山の作品が良い画質で残っているのを見て、やっぱり映像で残すことは大事だな〜って思いました。

ドキュメンタリー映画としてはとても秀逸で、オリンピック金メダリストとしての栄光、プロとしてこだわりのアイスショーを制作するカリーのこだわり、晩年の不遇など描かれていて1時間半があっという間でした。

金メダルをとった時のことを、「それが(母に対する)唯一の親孝行だった」とふり返る晩年のカリー。
マスコミに自らの性的マイノリティーを報道されてしまったカリー。
日本公演の時、リンクの広告、テレビ局の変な演出に怒り、「こんなところで滑りたくない」とこぼすカリー。
常任指揮者までやとって、METに氷を張って生オーケストラで滑るこだわりのアイスショー。
それが終わった時、夢がかなった時、泣きながら「もう滑るのをやめていいか」とカンパニーの団員に聞くカリー。
そしてエイズを患って、スケートを辞めて、母親と過ごす最後の日々…。

印象的な場面がたくさんで本当に素晴らしかった。
ジャンプ技術的に今日の目で見れば物足りないところもあるのでしょうが、カリーのポール・ド・ブラも足元もスケーティングも何と素晴らしい美しさ!
フィギュアスケートだけでなくバレエが好きな方にも超絶オススメの映画です。


さてさて映画が終わり、5分休憩の後、皆の待ち望んだイベントです!!
町田樹さんと宮本賢二さんのトークショー!!



町田樹×宮本賢二「未来へと受け継がれるジョン・カリーの魂」

町田樹、ジョン・カリーへの尊愛から令和のフィギュアスケート界まで語り尽くす

宮本賢二さん&町田樹さんが映画「氷上の王、ジョン・カリー」ジャパンプレミアに登場!「ジョン・カリーは“ポラリス(北極星)”」

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町田さんは字幕監修の仕事を去年の8月から関わってきたそうな。
思い入れがある分、喋る喋るw
賢二先生の5倍位喋るw
そしてその横でニヤニヤしている賢二先生。

いやー充実したトークショーでした。

興味深かったのは、町田さんがカリーの自伝を読んで披露したエピソードで、インスブルックオリンピックで金メダルをとった時、一ヶ月前からカリーは練習でもずっとノーミスだったということ。
MCの方に「それはどのくらい難しいことなんですか」と聞かれ、「自分がソチシーズンの火の鳥を1ヶ月ノーミスしろと言われたとして、ロト6を当てるより難しい」と。

もちろん4回転時代とカリーのトリプル時代と比較するのは無謀なんですが、逆にカリーの時代は男子フリーは5分間ありましたからね。すごい精神力!

その他にも色々な話題が出たのですが、わたし個人がカリーと町田さんに感じる親和性は、「オリンピックや競技会で勝つことが目的ではなく、それを経てプロになって自分の目指す理想のプログラムを作るのが目的」…っていうところですかね。

カリーは金メダルを取らなければ自分のカンパニーを作って自由な創作活動を行えないと思っていたし、町田さんも(残念ながら僅差でメダルは逃しましたが)自分がプロとしてやりたいプログラムがあり、スポーツ科学の研究者として行いたい研究があり、そのために死ぬ気でソチ五輪を目指した。

町田さんにとってカリーは「ポラリス(北極星)」のように不動の起点として輝いている人だそう。
現役時代からの町田さんの活動を見ていると、なるほど納得です。

予告編や公式サイトでの町田さんの文章で、

「私はその華やかな舞台の裏で彼が一人抱えていた葛藤を目の当たりにした時、このスポーツを取り巻く諸問題が、未だ根本的に解決されていないことに愕然とするのである。私たちは、今もなお多くのスケーターがカリーと同じような芸術上の葛藤を抱えて氷上に立っていることを、決して忘れてはいけない。」

…とあります。
競技者として芸術的な表現を妥協しなくてはいけないという意なのかなと思っていましたが、今回のプレス向けの冊子を読むともう少し突っ込んだ内容で、

採点をめぐる公平性の問題
スケーター特有の怪我や精神疾患の問題
練習や舞台環境の問題
カンパニー経営の問題

とあります。

同じ葛藤を抱えて華やかな氷上で活躍する現役選手、プロスケーターたちをこれからも応援して下さい、と締めくくられたトークショー。
ブラボーでした!

大満足の夜でした。
そして来週5月19日(日)にはプリンスアイスワールドの町田さん解説バージョンがBSテレ東で!

雑誌のインタビューも2つ3つ発売されるし、当分町田ファンには楽しい日が続きます。(しあわせ)
Tag : 町田樹 
    19:02 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

氷上の王、ジョン・カリー

めったに映画の前売り券なぞ買わないでその場の気分で映画館に飛び込む派なんですが、これはしっかりムービーチケット購入済みです!



インスブルック五輪男子シングルで金メダルを獲得したフィギュアスケーター、ジョン・カリーのドキュメンタリー。

実は昔から興味があってYouTubeで見ていました。
今はフィギュアは男子シングルでもバレエの影響を受けた人たくさんいるけれど、カリーがその先駆者だそうです。

初めて見たときはポジション重視のスローなスケーティングが新鮮で衝撃を受けました。
新採点法になってからは、SS(スケーティングスキル)を稼ぐために、どんなスローな曲でもびゅんびゅんスピードつけて滑る人増えたのではないかしら。
音楽の緩急とスケーティングの緩急が芸術的に調和しているカリーのスケート。現在の採点法だとどのように評価されるのか興味あるところです。

そして、この映画の字幕・学術監修が我らの町田樹さん!!

以前「KISS&CRY」という雑誌の「プログラムという宇宙」という連載で、町田さん一番最初にカリーを取り上げてます。
この映画のプログラムにも解説書いてるそうで。
コロリと釣られてムービーチケット買いましたw

↓のカリーの作品「牧神の午後」ですが、最後のへん、9分2秒のところ、アラベスクで片足で前に進み、エッジワーク?重心の変化?のみで後ろに進むというところがあります。



これ、町田さんの最後の作品「人間の条件」の冒頭、黄色いライト(町田さんによるとヤコブの階梯)に照らされて同じことやってますよね!



カリーは幸い映像が豊富に残っているので、いまでも私達みることができるけど、映像へのこだわりのようなところも我らが町田氏、カリーの影響を受けてるんでしょうね。

↓こちらに町田さんの最新のインタビューがあります。
カリーの映画についても語ってます。

町田 樹というミステリー ――現役引退後の変化と幸せ、フィギュアスケートへの醒めない愛と夢

これだけの内容、タダで読めるのもったいなさすぎ!ってくらい良いインタです〜。
映画は5月31日公開!
今から楽しみです。
Tag : 町田樹 
    15:27 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

町田樹さんの特集 ヒューマンウォッチャー

まっちー話です♪

去年の10月6日のさいたまスーパーアリーナでの引退公演のあと、版画教室の生徒さんにも美容師さんにもw 「町田さんの引退公演どうでした〜?」 「寂しくないですか〜?」なんて心配そうに聞かれます。
いやまあそれだけアタシが皆に喋りまくったのですがw
特にあの日はお教室を休んで行ったので、生徒さんに説明したりしたからね〜w

正直、公演後一週間くらいは、そりゃー上がったり下がったりのメンタル状態で泣いたり笑ったりしてましたがw 
実は、その後も立て続けに町田さん関連イベントがあって、割と寂しがってる暇ないんですよね。

まずは解説。10月6日の御本人出演のCaOIを自ら解説。
解説はこれからも続けてくれるそうなので楽しみです。

それから、前に書いた「町田樹の世界」という本とは別に「町田樹の地平」という本が出版。

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これがなんと、付録つき限定版と通常版の2種類があるという。
そりゃ2冊買っちゃいますよね〜。(町田さんよ、きみはお金のかかる男です)

さらに!!
Jsport4(CS有料放送)の「KENJIの部屋」という、振付師の宮本賢二さんのトーク番組に、満を持して町田さん登場!
12月に2週にわたって前・後編があるというので、思わず視聴契約してしまいました。

いやね、オンデマンドでも見られるのですが、やはりここはガッツリ録画したいじゃないですか!
30分ずつの番組✕2で、1時間も町田さんが喋ってるの聞けるのだし〜!ってことで!ケチなkeroですが動きました。
1ヶ月分2800円。チャリ〜ン。
(町田さんよ、きみは本当にお金のかかる男です)

そしてしっかり録画もでき、さあ1月になって視聴契約解除しようかな〜と思ったら…

2月に「町田樹特別編」を2時間にわたってお送りします とアナウンスが。
いやね、たしかに前後編だけじゃ全然足りないとは思ったんですよ。(収録は3時間位かかったそうですので)
というわけでまたまた契約続行…
チャリ〜ン。
(町田さんよ、きみは…以下略)

本も内容が濃くてすごく面白かったし、KENJIの部屋は、例の「人間の条件」のライティングについてすごく興味深かった。
というわけで、あまり寂しさを感じずに年を越したわけです。

そして一昨日ですが、テレビ東京で去年の引退公演CaOI2018での密着取材がオンエアされました。

→20190202 ウォッチャー 町田樹Part1



→20190202 ウォッチャー 町田樹Part2



あの10月6日の記憶が蘇って、ちょっとウルウルしてしまいました。
番組の中では、町田さんの引退についてインタビューを受けて、答えられずに泣いちゃうファンの方もいたり。
演技が終わったあと号泣するファンとかも写っていたりして。
私も実はあのとき相当メソメソしてましたが…

それよりも何よりも、このドキュメンタリーを見て、さいたまスーパーアリーナに現地入りしてから本番までの2日間、町田さんがどんどん消耗していくのが手に取るようにわかり、辛かったです。
現地でJOゲストの演技「ダブルビル」を見たときには、さすがのキレキレの動きで、調子良いなと感じたんですが、実はその出番の直前、足がつりそうになっていたとは。
トレーナー氏が「専門的な見地からするとうまくいかない可能性を感じる」と言ったことに衝撃を受けました。

リハや練習、深夜に及ぶ照明・演出作業。
JOのあとにも引退セレモニーがあったし、さらに密着取材もあったとなるとかなりの負担だったでしょうね。
CaOIを見ていて、町田さんが最終滑走だと気づいた時には(JOゲスト演技からの長時間の待ち時間、長時間の、それも初演の演技、集中力、体力…と考えて)ドキリとしたもんです。

でも、本当に素晴らしい作品を届けてくれた。
わたしたちが、アンコールは決してないと思いつつ、長い長い拍手をしていたとき、演技を終えて階段を降りてきた町田さんは、こんなに精根尽き果てた表情をして壁にもたれかかっていたんですね。

番組ではジャンプの失敗に焦点を当てていましたが、私にとっては、瑕疵があったとしても全く気にならない素晴らしい作品でした。

「たとえ重大なミスをして、足の骨一本折ってでも最後まで。その覚悟だけで動いていた」
という町田さんの言葉。
KENJIの部屋でも言っていたけど、フィギュアスケートは芸術であると同時にスポーツだから、失敗のリスクがあれど、自分のできる最大限の技を組み込んでこそ観客の心に響く演技ができる…と。
とかく芸術面だけ言われがちですが、本当にこの人の本質はアスリートなんだなと感じました。

「人間の条件」は、町田樹さん(または町田さん以外のスケーターでも)一人で、振り付け、演出、照明、テレビアングルの監修、実演のすべてをこなせるギリギリ最大限の作品だった。
だとすれば、彼自身の身体表現を離れたことで、より今まで以上の作品の可能性が広がるのではないだろうか。
インタビューで「振り付けはご縁次第」と語ってらっしゃいますが、ぜひとも創作を続けてもらいたいと思います。





その他にこの番組では、今年の1月4日の日光の「氷上スポーツ学会」立ち上げの町田さんの記念講演会の模様も少しですが収録されていました。
参加された方によると、それはわかりやすく立派な講演会だったそうな。

→参加された方のブログ
→会員の方のブログ

こういう活動はあまりスポーツ番組では報道されないかもしれないけど、町田さんの信ずる方向でフィギュアスケート界が「ブームではなく文化に」変化していけば良いなあと思います。

「これが本当に最後の密着取材」なんて言わずに、ぜひテレ東さんには今度は研究者の町田さんの密着取材をお願いしたいです。
Tag : 町田樹 
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ボヘミアン・ラプソディー

この前重い腰を上げてようやくインフルエンザの予防接種してきました。(来年3月にお教室の展覧会があるので、その時かかっちゃったら大ごとだもんね)
で、そのまま勢いで…

行ってきました!「ボヘミアン・ラプソディー」



クイーンは一応リアルタイム世代だったのですよね〜
中学生になって親に初めてラジカセを買ってもらい、深夜ラジオを聞けるようになって、流れてきたのがボヘミアン・ラプソディーとかバイシクル・レースとかだったなあ。
最近でも、町田樹さんのエキシビションナンバーとか、ベジャールさんのバレエとかで、クイーンは何かとご縁があるんですよね。

で、発作的に映画館に飛び込んだんですが、案の定、頭の中がフレディの歌声でぐるぐるになって帰ってきました!(笑)
とっても良い映画でした!
ストーリー展開上一部事実と異なるところもあるそうで、コアなファンの方はいろいろ突っ込みどころがある映画なんでしょうけれど、音楽のチカラを大いに感じられる素晴らしい映画でしたよ〜。
(そして何気に猫映画でもありました)
こういうのはやっぱり映画館で見なくちゃね。

よくわからないけどIMAXとか、応援上映とかいろいろあるらしくて、それも楽しそうです。

家に帰ってきてYouTubeで早速映画のクライマックスに使われてるライブ・エイドの映像とか、ベジャールさんのバレエのときに友達にダビングさせてもらったアルバムとか聴いてたら、夫が「お前のせいでアレが耳にこびりついてしまってどうしてくれる」と。
アレというのは「ユーアー・ザ・チャンピオン〜」のことです(笑)
ちなみに夫はクリムゾンのガチファンでございます。

まあ夫はほっといて、さらにベジャールさんのバレエを探したら、これもYouTubeでありました!
自分のブログをみたら見に行ったのは 2006年6月のこと。
今はなき五反田ゆうぽうとでした。



懐かしいなあ、いろいろと。

こちらはみんな大好き町田樹さんの「Don't Stop Me Now」
    13:22 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

町田樹さん最後の公演 「人間の条件」マーラーのアダージェット



明日、世界が
 滅びるとしても
今日、あなたは
 りんごの木を植える

開高健


町田さんのホームページより






予想通り連休中は廃人状態で過ごしましたが(笑)
無事行ってきました!さいたまスーパーアリーナ・町田さんの最終公演!!
2つの演目のうち「人間の条件」についてのみ書きます。(これでも十分長くなりますw)

本当に本当に素晴らしい作品だった。
そして、アダージェットという曲目を先に知れて良かった。
最後まで泣かずにしっかりと、パフォーマンスを堪能できました。(帰りの電車に乗ってからジワッと来ちゃいましたけどね)

S席から観たことで照明の素晴らしさも、俯瞰でしっかり堪能できたと思います。TV放送が一昨日あったのですが、あの大空間の照明の素晴らしさは、やはり半分くらいしか伝わっていなかったように思います。(カメラさんも頑張っていて美しい映像だったと思いますが)



町田さん以外に、いったい誰がアイスショーでこのような照明を発想できたでしょう。

革新的でした。
すべてが斬新でした。

黄昏を思わせるようなライトの中で、アラベスクのポジションでエッジワークのみを使って前後にゆっくりと動く始まり。
教会の窓からもれているかのような四角い白い光。
白い十字架のようなライトの中心にに倒れる町田さん。
滑った軌跡をなぞるようにリンクに残る白い雲海のような模様。
まるで人生の軌跡を表しているかのように…

神あるいは運命の支配者を象徴するのが青いライト。
青いライトとの対話がこの「人間の条件」を貫くテーマです。

曲が短調に転調する前、スタスタと歩いていくところ、TVではわかりませんが青い小さい丸いライトが雨のようにリンクのあちこちに落ちてきます。
そして、曲が転調し「怒り」を表すパートで、天上に吊るされたトラスに光る稲妻のような閃光が光ります。こんな演出初めて見ました。
青く染まったリンク、つまり運命にとりこまれた人間が、また遠くに白い雲海を見つけて歩み寄る。希望、でしょうか。

立ち止まった町田さんに下りる青いライト。(TVでもわかりますが、会場では天井から一本の細い青い線が落ちてきたかのように見えました。)それを手で掬い取るようにして飲み込む町田さん。

最後に青い光が四方から中心に注ぎ、中心に水色のライトが照らされる。運命を受容するかのように、その中に自ら入っていく「人間」。
中心の水色の光の中で手を伸ばす。「それでもりんごの木を植える」






マリオネットのような動きなど、全体的にベジャール/ドン版のアダージェットの影響が見られますが、この「人間の条件」はまぎれもなく町田さんのフィギュアスケート作品でした。
そして作品の隅々に町田さんの過去に滑った作品の断片が散りばめられていました。
それらの断片を編み直し生まれ変わらせた、まさに集大成の作品。

演技後、満員のさいたまスーパーアリーナが総立ちになり、アンコールがないとわかっても、おそらく町田さんは出てこないだろうとわかっていても、いつまでもいつまでも鳴り止まない拍手が続きました。
誰しもがこの空間を、もう少しだけ長く味わっていたかった。







ちょうど私が手の手術でバイオリンの活動をお休みにして、時間が出来自然テレビを見る時間が増えた頃からソチシーズンの町田樹の快進撃が始まりました。

私は昔から映画を見れば俳優より監督に惚れ、バレエを見たらダンサーより振り付け・演出家に惚れるタチでした。
町田さんが好きになったのも、アスリートでありながらプロデューサー気質というか、クリエーターの気概というか「あ、これは理想のフィギュアスケーターだ」ってビビーンって来たんですよね。
スポーツとしてのフィギュアスケートにまさかこんな人が、とりわけ日本男子シングルから出てこようとは思いませんでした。

自分のマイブーム歴はモーリス・ベジャールとかベルイマンとか色々あるんですが、町田樹さんに関しては、まだ出来上がっていない若い才能を発見できた自分がなんだか誇らしいです。(笑)

この4年間、現役引退後の素晴らしい円熟期をリアルタイムで、生で見られた巡り合わせに感謝します。

寂しさはありますが、10月6日彼はパフォーマーとしては終わるけれど、これからさらに才能が花開くことを確信できた一日でした。そしてその成果を見られる日も遠くないはず。
我々は何も失っていないのだと。

これからの活躍を期待してます。
町田さんもホームページで書いているように、「また必ずどこかでお会いしましょう。」
Tag : 町田樹 
    17:38 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

いよいよ明日 町田樹さんの最終公演

昨日に続いて今日も「まっちー話」です(爆)

実は、今日、昨日のblogにも書いた「町田樹の世界」という冊子の発売日だったのですが、それに合わせてか午前中に突如町田樹さんの公式ホームページが更新され、CaOI(明日夜行われるアイスショーの方)の曲目が発表されました!!!

町田さんは秘密主義で有名で、めったに初演前に曲や内容を公開しないのですが、さすがに1日で2つの新作(それも1回こっきりの新作)だとお客さんの脳みそがパニックになると考えたのか?もしくは内容を理解するため音楽くらいは公開したほうがいいと判断したのか?
なんと曲目が発表されました。

マーラー「交響曲第5番 第4楽章アダージェット」

オリジナルの題名は「人間の条件」

もう曲名を聞いただけで涙がちょちょぎ出るというか…
ああこれを最終公演として、涙なしに観られるのだろうか…(無理)
この前ボレロの時にドンのアダージエットの話も書いたばっかりだし!

この曲はベジャールさんが亡くなってベジャール・バレエ・ローザンヌが来日公演のとき、元の予定プログラムにはなかったのにサプライズで追加されたんですよね。
ジル・ロマンさんが「ベジャールさんを愛して下さった日本の観客のために、ボレロに先立って、もう一曲プログラムを演じます。」とアナウンスがされたときから、もう私は涙がボロボロで、よく作品を味わえなかったという苦い思い出が。

その時の思い出は私の昔のblogに書いてます。

ある意味今日曲目を知れて良かったですよ〜。
明日前知識なくアダージェットが流れたら、もう涙がボロボロで町田さんの最後の演技、冷静に見られなかったかも知れないし。

…というわけで、今日の午前中は涙に暮れて廃人のように過ごしましたが、午後一で版元から注文していた「町田樹の世界」が届きました!

町田樹の世界


まだこの「町田樹の世界」をゲットしてない方にはネタバレになるので以下注意。





町田さん自身の言葉で、この「人間の条件ーアダージェット」は、ジョルジュ・ドンへのリスペクトと言っています。
私自身町田さんに興味を持ったのは現役時代「火の鳥」の時ベジャールの名が出たことからですが、それ以来現役最終年、そして引退後4年演技を見守っていて、町田さんのベジャールへの思いは私の勘違いじゃなかったと改めて確認できて感動しています。

そしてそれは、表面的な振付や雰囲気ではなくて、創作の原点にある哲学やコンセプトの立て方に現れていると思うんですよね。
バレエもフィギュアスケートも技法は違うところが多いのですが。

この「町田樹の世界」、全体的に大変読み応えのある本で、バレエダンサーの高岸直樹さんと町田さんの対談があったり、写真も本当に美しいものばかり。
また、昨日も書いたように編集部で「町田樹振付作品へ贈る言葉」を募集していて、一般の方からの町田さんの振付作品の感想が載ってるんですが、なんと!
アタシのも掲載されてます(爆)

本名で送ったので、読めばすぐわかるかもですが、万一目にしてもお知り合いの皆様、ツッコミはされませんように〜〜(やっぱちと恥ずかしい)

前日からこんなに翻弄されて、明日は自分はどうなってるんだろうか。ちょっと心配。
Tag : 町田樹 
    20:13 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

ついに明後日 町田樹さんの最終公演

さいたまスーパーアリーナでのJOとCaOIまで、ついにあと2日になってしまいました。

JO(ジャパンオープン)
CaOI(カーニバルオンアイス)

まだ全然「最終公演」の実感がわかないのだけど、2日後の自分はまたゾンビ化している可能性大なので(笑)7月のPIW(プリンスアイスワールド)東京公演のこと書き忘れていたので思い出話をば。





7月13日東京初演の日、私は近所の美容院にiPadを持ち込んで、お兄さんにチョキチョキ髪を切ってもらいつつ、ツイッターで町田さん情報を収集してました。すると、初演の前に報道陣の取材があったらしく次々とニュースが流れてきました。

10月でプロ引退、町田樹さん会見全文「さようならは言いません」

氷上の哲学者、町田樹さんがプロスケーター引退を決断した理由

会見冒頭に広島はじめ西日本豪雨の被災者の方へのお見舞い、上京して以来の練習リンクの確保の苦労や、お世話になったリンクのインストラクターやトレーナーの方への御礼、プリンスチームへの思いなど、とても町田さんらしい内容でした。

その中で、「(現役引退のときと同様)今回も決してさようならは言いません」と。
「将来的には研究者としてフィギュアスケート界に貢献できることが必ずやあると信じていますし、そういう人材になれるように頑張っていきます」

そのニュースを読み、ああこれからも町田さんの活躍は知ることができるんだ、解説も聞けるんだと、チョキチョキ髪の毛切られつつ、思わずウルウルしていたら美容師のお兄さんに色々聞かれまして、実は町田樹さんの大ファンで明後日東京公演見に行くんですよ〜。でも、これこれこういうわけで引退しちゃうんですよ〜。て話をしました。

そして先々週2ヶ月ぶりに美容院行ったら、お兄さんに「町田さん最終公演、いよいよあと2週間ですね!!」って言われたりして(笑)。あらま〜覚えてたんですね〜。





東京公演の演技ですが、7月15日と16日の東京公演の「ボレロ」2度とも完璧でした!
15日はショートサイドの正面席で、あの日の出と太陽の昇るライティングに再び背中がゾクリとするほど感動し、16日はロングサイド席で細かな表現を堪能しました。

結局、横浜東京合わせて6公演見たんですが、そのうち5回がジャンプノーミス神演技という、4年間見てきた中でも完成度が一番高かったプログラムでした。

公演の楽の後、リンクを周回してお客さんとお話してる町田さんがあまりにさっぱりした顔をしているので、本当に良いセカンドキャリアを歩んでいるんだなと思いました。

見てる私達もさっぱりと…
と言いたいところですが、お隣の方は周回の時にシクシク泣いてたし、私も「ボレロ」演技の時は緊張してたので大丈夫だったのですが、その後のプリンスチームのナンバーの時に「この流れを見るのもこれが最後」などと考えてしまい、ウルウルしちゃいました。(恥)

今年わたしは父の事なんかがあったので、「ちょっとだけ自分にご褒美」って考えて、いつも横浜2公演なのを増やし4公演見たんですが、それが奇しくも最後の町田さんのPIWの年になろうとは。

でも、考えてみれば、現役引退のあと2015年の「継ぐ者」を見たときも、その時は一切マスコミの取材を受けていなかっただけに「いったいいつまで演技してくれるんだろう」と皆心配していた。
それから4年間も、(明後日の2作品を入れると)8作品も見ることが出来た。
貧乏な自分ですがw町田さんの演技については自分なりに可能なだけ見た!という自負があります。だから悔いはないんですが寂しいのは仕方ありませんね。

その後8月のPIW広島公演で、町田さんはPIWを卒業されました。



サプライズで引退セレモニーがあったそうですが、伝わってきた写真ではやはり町田さんさっぱりとにこやかな顔。

プリンスアイスワールドへの出演を終えて





わたしは町田さんの現役引退後4年間PIWに通ったわけですが、ほぼ毎回右か左の席の方は町田樹ファンの人だったので、いつも私が声をかけられたり(オープニングで町田さんが出てきたときの自分の挙動でだいたい誰のファンかバレる)、私の方からも声をかけたり、休憩時間にオタク話をしたりと、本当に楽しい時間でした。

来年以降も、PIW横浜公演は町田さんがTV解説をするでしょうから、1回くらいは行くかもです。でも、さすがに何回も見には行かなくなるでしょう。フィギュアスケートに関しては、元の「テレビで見るだけ」のライトファンに戻ると思います。

でも将来、町田さんが振付や演出を手がけるとなれば全然話は別です!
私が町田さんに一番期待しているのは、研究関連でのフィギュア界に対する貢献もさることながら、やはり芸術面。
どうかなるべく早い将来に、またクリエーターとしての町田樹が見られるようになりますように。





町田樹の世界

町田樹の世界
10月5日発売予定
編集部で「町田樹振付作品へ贈る言葉」を募集していたので、私も昔のblogを元に苦労して200字に縮めた キモポエム 感想を送りました。雑誌に載らなくても町田さんに届けてくれるそうです〜。

その他にも Kiss & Cry編集部『(仮)町田樹スペシャルブック』というのが冬に出版されるそうです。
引退景気というか、嬉しいやら寂しいやら…
Tag : 町田樹 
    17:11 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top
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